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日記2018年7月18日 季節の疲れと食養生

この暑さの中、スイカがあるありがたみと美味しさに感謝する日々です。

 

日本は四季があるので季節の楽しみがあります。

しかしながら、気候が変化するということは、体へ多少なりとも影響をおよぼしています。

これがいわゆる「季節の疲れ」という形で出てくるもの。

夏は海だ!山だ!と行動することが多く、元気いっぱいに動き回れる反面、暑さと湿気で体はだるさやむくみが起こりやすく、気分が落ち着かなかったりします。

涼しくなってくるとその疲れがどっとでて、夏バテの症状が現れてきます。

 

昔から言われる夏の食養生には苦みや酸味のあるものを食べ、汗をかいた分、塩分をしっかり補給するのがいいと言います。

そう考えるとスイカに塩、梅干しや野菜の漬物は夏にはピッタリ。

今の食生活で塩分はほとんど不足しないと言いますが足りなくなっても困りもの。

塩分が不足すると意欲減退に繋がり、疲れやすくなったりします。

 

そして、栄養学的立場からは夏はビタミンB1をたっぷりとりましょう!と勧めています。

ビタミンB1は炭水化物をエネルギーにするのに必要な栄養素で、不足すると夏バテをしやすくなるからです。

 

今は少なくなりましたが、以前多かった病気に「脚気」があります。

脚気は全身の倦怠感や足のしびれをともない、進行すれば心臓を弱らせて死に至る恐ろしいもので、明治の頃には子供を含めると年間3万人も亡くなるほどの国民病でした。

病気の原因はビタミンB1不足。

脚気のキッカケはそれまで食べていた玄米食から白米食に変えたことによって、玄米から自然にとっていた栄養を白米だけでは補えなかったことによるものでした。

江戸時代にも白米を常食した将軍や上層階級の武士達は脚気に悩まされたといいます。これを当時は江戸患いと呼んでいました。

 

今であれば、白米だけを食べていてもおかずからビタミンB1を補給できますが、夏は代謝が落ちるだけでなく、食事で冷たい麺類が多くなったり、食欲がなくて栄養不足になるとビタミンB1不足が起こりやすくなります。

ビタミンB1は玄米、豚肉、うなぎ、ナッツ類、大豆などに多く含まれており、さらにニンニク、ニラ、ネギなどを一緒に取るとビタミンB1が安定して吸収されます。

ニンニクと豚肉を炒めたものはスタミナ炒めとよく言いますよね。

 

夏の疲れを早めに取り除くためにも、食事の他に睡眠をしっかりとり、運動も適度にして、

体のバランスを調え、心地よい涼しさと味覚の宝庫となる秋にそなえたいものです。