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日記2020年2月8日 農業との出会い

今から20年以上前、私は食品会社の栄養士をしていました。

食品業界というのは毎日のように、新製品が出ては消え、消えてはすぐに違うものが出てくる世界です。

そのために大量の廃棄が行われる中、食べ物を扱うと言うよりも、モノを扱うような感覚になった私。

栄養士として伝えたいことは何かを求めて会社を辞め、北海道にある有機栽培を主体とした野菜農園で働くことにしました。

 

農園では全国からやって来る新規就農を目指す研修生と一緒に、畑の管理、収穫、パック詰め、そして配達や販売も担当しました。

農業の魅力を知り、この農園の野菜の美味しさはお客様の喜ぶ声で証明され、実際に栄養価が高いこともわかりました。

ここで経験したことが、現在、食育を行う上で大きな財産になり、食と農のつながりを取り戻し、日本の風土と日本人にあった食生活を伝えたいと確信しました。

 

農園では2年間お世話になりましたが、先日、この農園で研修した人が集まる会が初めて開催され、

早朝から夜まで働いた懐かしい仲間たちと久しぶりに再会しました。

25年間で約150人の研修生がいて、ほとんどが脱サラ組ですが、その中で40人が新規就農したことを聞いて驚きました。

当時の北海道では新規就農を目指しても、実際に就農する人は1%だと聞いていたからです。

 

農業に対する考え方もさまざまで、環境や生活スタイルの変化に戸惑う姿を見てきましたが、実現可能な方法で、それぞれ夢を追い続けている姿をみて、私もあの時感じた初心を思い出しました。

まだまだ道半ば。

これからも一層、農と共に歩みたいと思います。