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日記2017年4月1日 エンゲル係数の上昇

「我が家は食べ盛りがたくさんいて、エンゲル係数が高い!」と家計の悩みを冗談っぽく言われる方がいます。

 

エンゲル係数は家計の消費のうちで食費が占める割合を言い、この数値が低いほど生活水準が高いといわれます。

 

日本は戦後すぐのエンゲル係数が66.4%の時代から下がり続け、2000年には22%にまでなりました。

日本の生活が豊かになったことを表した数値です。

 

それが今、上がってきていると騒がれています。

2015年は25%、そして2016年には25.8%と急伸しています。

 

高くなった背景には、世帯数の増加、個食化、消費税率の増加、原料の値上げ、そして外食・中食の増加があげられます。

 

そして、外食・中食の増加は、家庭で作る食事にも影響を起こすようになりました。

外の味を食べ慣れることで、家庭で食べる食事も外食並みの多彩さが要求されるようになってきたからです。

 

今までにいろいろな方から食事相談を受けてきましたが、食事作りを担当されている方からは、

「毎日の献立を考えるのが大変」

「品数が少ないとだんなさんが文句を言う」

「子どもが料理の見た目に厳しい」

など、毎日の食事作りの大変さを嘆く声を何度も聞いてきました。

 

ある女性は「作っても不満を言われるので私はもう食事支度をしません」と言われました。 

頑張って作っても「おいしくない!」なんて言われたら、誰だって、シェフだって、自信をなくします(T_T)

 

家庭で食べる食事はシンプルなもの、食べ飽きないものがよく、

プロの料理を求めなくても、自分がおいしいと思えば多少見栄えが悪くてもそれでよいと思いませんか?

 

そんな現状の中に、料理研究家の土井善晴さんがとてもタイムリーな本を出されました。

 

「一汁一菜でよいという提案」(グラフィック社)

 

この本を見て、タンパク質は取らなくていいの?栄養は足りるの?と、心配される方もいるかもしれません。

一汁三菜となれば理想的で栄養バランスの点では優れていますが、普段の食事の中で継続性と和食の合理性を考えれば、一汁一菜の中に工夫を凝らすことで、栄養的な配慮にこたえることはできます。

 

この本では普段の食事に対する考え方や食べるを超えた食事の意味へも導きます。

そうすると、ごはんと具沢山のみそ汁、そしてもう1品のおかずだけでも豊かなことが見いだせます。

 

料理を難しく考えて、遠ざかりたいと思っている方や子どもの食に悩む方には参考になる本ですから、読んだら少しやる気が出てくるかもしれません。

好みの食材を入れたみそ汁のアイディアも目からうろこです♪