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日記2016年9月3日 稲刈りが終わって思うこと

9月に入り、秋の虫の音も聞こえてくるようになりました。

残暑はもう少し続きそうですが、自然の景色は秋に変わっています。

 

先日の8月28日は秋の稲刈りツアーを開催することができました。

 

昨年は現地まで行きながら、雨が降りだして、稲刈りは出来ませんでした。

今年は稲刈りできることを待ち望んで参加された方もたくさんいて、その思いが無事に届いたように思いました。

 

当日は曇り空の中、涼しい風が吹き、稲刈りにはちょうど良い気温。

今回の稲刈りは椿さんの特別なはからいで「はさがけ」を体験しました。

 

はさがけは鎌で刈った稲をわらで束ねて結び、それを棒に挟んでかけて、天日干しするものです。

 

稲を刈るのは子供達も一緒にしましたが、稲をわらで束ねる仕事は大人がしました。

これが簡単そうに見えて、難しい仕事でした。

その方法を教わっても、「ちからとコツ」が必要なため、ぎゅっと縛り上げることが思うようにできません。

 

悪戦苦闘?と試行錯誤?をしながら、収穫した稲を無駄にしないようにみんなで協力し、最後の1束まで結び、終了しました。

 

終わって、「あーよかった~」と思うよりも、「これで大丈夫だったのかな」という思いが残りました。

ですが、田んぼの持ち主の椿さんにとっては素人の私たちが上手にできないのは承知の上だったようです。

 

今回、はさがけをすることにしたのは、椿さんのご厚意と優しさからでした。

 

昨年稲刈りができなかった子供達が今年も参加してくれていて、

はさがけであれば、小雨が降っても稲刈り体験ができるため、

確実な方法をとって、はさがけの準備をして下さいました。

 

米の生産者にとって、収穫は一年の収入を決めるものですから、天気を見ながらの真剣勝負。

コンバイン収穫は田んぼ1反歩以上を一気に収穫して、乾燥させねばならず、途中でやめることはできません。

雨が降りだしてモミが濡れると、乾燥時間も長くなり、乾燥が間に合わないとモミから芽がでるため、米の質を落としてしまいます。

 

今回のツアーの翌日からは台風が接近する予定でしたので、コンバインで収穫してしまった方がいいかどうか、当日の朝まで悩まれたそうですが、ツアーの稲刈りを優先して頂きました。

 

自然といつも向き合いながら作物を育てることは、その自然の流れに身をまかせることです。

よく言われることですが、自然を支配することはできません。

 

太陽のエネルギーを作物のエネルギーに変え、人はそのエネルギーをもらって活動することができます。

 

過去、現在と自然災害はいく度も繰り返されてきました。

 

覚悟と忍耐力なくして、簡単に農業を生業にすることはできなく、その生産者は確実に減ってきています。

その中で、ワクワク食育教室が行う食育体感ツアーは食べるものを「育てる喜び」「いただく喜び」そして、「分かち合える喜び」を少しでも生産者の方と共有したいと願って開催しています。

 

今年も新米を味わえるありがたさをかみしめながら、日本各地の豊作も祈りたいと思います。